5月1日に会社関係者が集まって集会やデモを
行っていますが、あれはなんでしょう?
知っていますか?
大人になれば皆が知っているわけではありま
せんよね。
大きな会社に入って労働組合でも入らないか
ぎり、知らない人も多いのではないでしょう
か?
「メーデー」とは世界各地で行われる労働者
の祭典のことです。
世界中の労働者たちが、労働の権利を主張し
た集会やデモを行う日です。
1886年にアメリカで発生したストライキが
おこります。
8時間労働を要求しゼネラルストライキを起
こしたのです。
この頃、12時間~18時間労働が当たり前だっ
たので、労働者が8時間労働を実現させるため
に主張し続けたんですね。
1890年には世界の労働組合に派及、第一回の
国際メーデーが実現されました。
これが現在のメーデーの起源となります。
世界各国で行われているメーデーですが、
アメリカなどでは労働者が主体となって、権利
主張の為に働きかけたのですが、日本は少し
主体が異なり政治結社から労働組合に声を掛け
て人を集めていました。
1920年に日本で始めてメーデーが、上野公園で
5千人以上が参加し開催されました。
集会では「八時間労働制の実施」「失業の防止」
「最低賃金法の制定」などを訴えました。
翌年からは5月1日となり、開催地や参加人数
も増えていきましたが、1936年の2・26事件
発生により戒厳令が敷かれた後に、メーデーの
開催が禁止されました。
第二次世界大戦後の翌年の1946年にメーデー
が復活します。
「働くだけ食わせろ!」がスローガンで11年
ぶりに通算17回大会として盛大に開かれました。
日本では社会主義的な意図が強く、政治活動
の意味合いが含まれていきながら現在のメーデー
となってきました。
1989年以降、全国統一のメーデーは開催されて
いません。
社会人の労働組合への参加率の低下が原因と
されています。そもそも組合がない会社も少なく
ないのです。
政治色が強いのも敬遠の原因かもしれません。
現在、日本労働組合総連合会、非連合系の全国
労働組合総連合や全国労働組合連絡協議会が
それぞれメーデーを開催しています。
労使関係では、雇用側が強くなりがちです。
低賃金で長時間労働など強いていた歴史が
ありました。
労働者が一人で状況改善を訴えても、その声
は弱いのです。労働者が団結することで、経営
側と対等の立場となり有益な交渉が可能になり
ます。
具体的に、会社に要求を上げるために団結する
組織のことを、労働組合といいます。労働組合
は会社側と交渉する権利が憲法で保障されており
、労働三権(団結権、団体交渉権、団体行動権)
が与えられています。
現在では約55000以上の組織が存在していますが、
中小企業など、組合の無い会社もありますが、
勤め先に関係なく加入できる組合もあります。
労働者にとって重要な役割を果たす労働組合で
すが、加入者は減っています。パートや派遣
が増えて組合に加入できない人が増えたという
こともあります。
労働条件などを守る為に、経営者と対等な立場
を確保することは重要になります。
もし、自分の会社に労働組合が無ければ、加入
できる組合を調べて社員で相談してみるといい
かもしれません。
メーデーとは世界各地で行われる祭典でした。
労働者が少しでも働く時間を少なくしたいと
いう要望から生まれたんですね。
今の日本でも過労死が問題になっていたりし
ますよね。
労働組合は必要な組織だと実感できませんか?