都道府県魅力度ランキングで最下位の茨城県ですが…
冬の間は大きな魅力が有ります!
そう、「あんこう鍋」です。
コラーゲンたっぷりで、脂肪も少なく低カロリーで女性にも大人気です。
あんこうを使った幻の鍋「どぶ汁」も紹介します。
あんこう鍋は「キアンコウ」の鍋料理です。
アンコウは日本の近海の水深100~300mの砂泥の底に生息している
深海魚で、底引き網で水揚げされます。
食べられない所がないと言われていて、身、皮、内臓、エラ等、骨以外
は全て食べられるんです。
「西のふぐ鍋、東のあんこう鍋」と呼ばれ冬の代表的な鍋料理です。
都内ではかなりの高価で、なかなか食べられませんが、茨城県では
安くて美味しいあんこう鍋のお店がたくさんあります。
茨城県でもあんこう鍋の有名な大洗町で、首都圏から約100キロほどです。
大洗町では味噌味が一般的になります。
あんこう鍋の旬は11月から3月迄となりますが、1月、2月が最も
美味しいとされています。
あんこうは茨城県の冬の味覚の一つとされています。
見た目はグロテスクなあんこうですが、濃厚な味わいのあん肝や、
淡白な身がとても美味しいと評判です。
茨城県のあんこうが特別なのは、漁獲される常磐沖で捕れるからです。
常磐沖では、親潮と黒潮が丁度交わるのでプランクトンが大量に発生
し、あんこうの餌となる小魚も集まるのです。
その為、あんこうも肝まで丸々と太って成長し水揚げされます。
あんこう鍋の時期になると茨城県の旅館やホテルでは「吊るし切り」
が披露されます。
身が柔らかくヌルヌルしたあんこうは、まな板の上ではさばきにくい
ので、漁師が釣るした状態で身をさばいたのが始まりだそうです。
吊るしたあんこうは、まずはヒレを切り落とします。そして口の周り
に切れ込みを入れて皮を剥がして「七つ道具」と呼ばれる部位を切り
分けていきます。身、皮、胃、肝、卵巣、エラ、ヒレです。
味も最高ですが、職人さんのパフォーマンスも名物ならではないでしょうか。
冬の味覚あんこう鍋ですが、もともとは漁師さんが船上で食べていた
のが始まりと言われています。
生のあん肝を煎り、あんこうの身や野菜類を加えて味噌で味を調える
シンプルな作り方です。
あんこうと野菜からでる水分だけで作っています。
水分を加えない為に非常に濃厚で、旨味の詰まった鍋になりますが
焦げやすく臭みも出やすいので、料理としてはくせが強いためその
ままではお客様には提供できないため、ダシ汁を加えて食べやすく
した「どぶ汁」が普及しました。
あんこう鍋は味噌や醤油で味付けをしたアッサリ鍋が特徴ですが、
どぶ汁はあん肝を大量に使った濃厚な味わいで汁も少ないのが特徴です。
茨城県の冬の海で捕れるあんこうを、漁師さんが船上で食べていた
どぶ汁を地元の人たちがあんこう鍋として食べ、それが人気料理と
して料亭や旅館などで提供されて、いまでは名物とされています。
これは美味くないわけがないですよね。
機会が有れば是非、茨城県の冬の味覚「あんこう鍋」を食べに行かれては
いかがでしょうか。